伊藤忠商事、ブラジル穀物会社の株式50%を取得
伊藤忠商事株式会社(伊藤忠商事)は9日、ブラジルの穀物会社NATURALLE AGRO MERCANTIL LTDA.(Naturalle)に出資を行うことで同社株主のAXIAL PARTICIPAÇÕES E PROJETOS LTDA.と合意したと発表した。今後伊藤忠商事ではNaturalleの株式取得を進め、年内に発行株式のうち50%を取得する計画だ。
伊藤忠商事、Naturalleの穀物集荷事業に着目
伊藤忠商事は食糧資源の確保から加工製造および中間流通、そして小売りまでを一貫して手掛けるSIS(Strategic Integrated System)戦略を進めており、すでに同戦略に元づいた穀物集荷供給拠点を北米に構築している。
今回同社が出資を行うNaturalleは穀物の集荷と輸出事業、および大豆種子の開発から販売までを手掛ける企業。特に農家との種子や農薬等の取り引きと関連させた穀物集荷事業には定評がある。
この穀物集荷事業における強みを生かし、同社では南米における供給拠点の強化。これにより日本を含むアジア市場へ向けた食糧の安定供給につなげたいとしている。
他分野への投資も視野、拠点作り進める
またNaturalleの持つ穀物取り扱い能力をさらに高めるべく、伊藤忠商事では自社の経営資源を生かして海外企業との連携を進める予定。同社では今後もNaturalleとの枠組みを強化し、物流インフラや搾油事業などブラジルにおける他分野への投資の際に土台となる拠点の構築をはかる考えだ。

伊藤忠商事株式会社 ニュースリリース
http://www.itochu.co.jp/ja/news/2014/140909.html