海への出口問題 ボリビア側の主張
ボリビアがチリ沖400キロの海岸線と12万平方キロの領土を失って以来、ボリビアとチリの外交関係は緊張状態が続いている。
ボリビアの要求はチリ沖400キロの海岸線と12万平方キロの領土返還ではなく、太平洋における海事主権の回復である。一方、チリ政府は1904年締結の平和友好条約にてボリビアとの海事主権争い、つまり「海への出口問題」は解決済みという立場である。
ボリビア前大統領であるカルロス・メサ氏(Carlos Mesa)は、ブエノスアイレスを訪問し、チリとの海事主権争いに関するボリビア側の主張を訴えた。また、オランダ・ハーグの国際司法裁判所(CIJ)にてチリ政府と争う姿勢を主張している。
なお、ボリビア政府は、チリがボリビアの貨物を取り扱うために使用する港より仲介商人(ブローカー)の撤退を要求していると公表した。
(画像はwikipediaより 国際司法裁判所)
海への出口問題 チリ側の主張
8月中旬、チリのヘラルド・ムニョス外務大臣(Heraldo Muñoz)は、前チリ大統領はヨーロッパを訪問し、国際社会に対してボリビアとの海事主権争いに関するチリ側の主張を訴えたと発表した。
また、7月、チリ政府は「海の出口問題」に関する主義主張を3か国語にて綴り、国際司法裁判所など国際機関に提出した。
今後も議論が続く「海への出口問題」
「海への出口問題」の解決は、ボリビア、チリ両国にとって大いに有益となる。
歴史的問題の解決により、エネルギー資源が豊富なボリビアはエネルギー資源が乏しいチリに対して天然ガスの供給を始めるだろう。天然ガスの輸出は、ボリビア経済にとって新たな、重要な収入資となる。
メサ前大統領は、太平洋における海事主権の回復はボリビアの将来を強化し、「海への出口問題」の解決は今後も重要な問題であり続けると述べている。

telesur 20140829 Bolivia
http://www.telesurtv.net/english/news/Boliviatelesur 20140819 Chile
http://www.telesurtv.net/english/news/Chile国際司法裁判所
http://ja.wikipedia.org/wiki