指紋認証システム導入計画
ニコラス・マデュロ(Nicolas Maduro)大統領は、20日、国内のスーパーマーケットに指紋認証システム「不正防止システム(anti-fraud system)」を導入すると発表した。
指紋認証システムは、同一商品の大量購入に対する取り締まり、生活必需品不足の緩和が目的である。大統領政権によると、今年12月あるいは来年1月までに指紋認証システムの導入・設置は完了する予定であるという。
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ベネズエラの生活必需品不足
長年に亘り、ベネズエラ国内ではサラダ油や小麦粉など食糧品、トイレットペーパーなどの日用品が慢性的に不足している。今年1月現在、スーパーマーケットでは4分の1以上の基本食糧品が品薄あるいは欠品状態であるという。
厳しい通貨管理やドル不足(外貨不足)による輸入困難、価格統制による輸入品量の制限などの国内事情が、生活必需品不足に影響を与えている。なかでも、一番の要因は、ベネズエラ国内の価格統制であるという。
指紋認証システムの効果
マデュロ大統領は指紋認証システム導入により国内価格統制の緩和を示唆するが、具体的には述べていない。政府は目先の利益を追い求めた企業や不正価格で商品を販売する闇市の存在が、国内の生活必需品不足を引き起こしたと批判している。
また、価格統制の擁護者らは、特定の生活必需品を低価格にて管理することにより国内経済は回復できるという考えである。
一方、評論家らは、プライバシーの制限・侵害に等しいとシステム導入に関して批判的であり、経済政策により慢性的な生活必需品不足が解決できるのか懐疑的である。価格統制下のもと低価格に設定された商品もあり、生産者や販売者は利益が出ないと不平を漏らす。

ASSOCIATED PRESS
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http://kitchenette.jezebel.com/the guardian
http://www.theguardian.com/world/2014/