産銅会社のルンディン、チリ銅山の権益買収
カナダの産銅会社ルンディン・マイニング(ルンディン)は6日、チリのカンデラリア銅山における権益の大半をアメリカの鉱業会社、フリーポート・マクモラン(フリーポート)より買い取ることを明らかにした。取得に要する費用は18億ドル(1900億円超)にのぼる見通し。
両社の思惑が合致 銅山権益の80%を取得
フリーポートは事業拡大と資源集中および負債削減の観点より、かねてカンデラリア銅山の権益について売却を検討していた。一方ルンディンでは銅の安定生産の観点から産地の多様化を進めており、両社の思惑がうまく合致したことで今回の契約が成立したものとみられる。
今回の契約成立により、ルンディンはカンデラリア銅山の権益のうち80%を取得。残りの20%については従来に引き続き日本の住友商事が保有する。同社ではカンデラリア銅山の銅生産が加わることで、今後1年当たり約12万トンの生産増を見込んでいるという。
ルンディン、社の方針に沿った重要拠点を獲得
ルンディンでは2013年、コンゴとスペインおよびポルトガルにおいて計11万トン強の銅を産出。今回の権益獲得によって得られる生産の増加分はこれを上回る形となり、同鉱山は今後同社にとって重要な生産拠点となることが予想される。
ルンディンのトップを務めるポール・コニべアー氏は今回の契約に伴い、同社の推進する銅産地の多様化がより発展し、財政の安定化にも貢献するとの見方を示した。

ルンディン・マイニング ニュースリリース
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