現職大統領ジルマ・ルセフ氏が再選
2014年10月27日、ジルマ・ルセフ氏の再選が決定した。2015年1月日からの4年任期となる。
2回目の最終決戦では、ネベス氏との一騎打ちであり、最終得票率は、ルセフ氏51.64%、ネベス氏48.36%であった。
画像はWikipediaより(Photo:by
Roberto Stuckert Filho)
貧困層の支持によりルセフ氏が勝利
労働党であるジルマ氏は、福祉政策で恩恵を受けている北、北東ブラジル、リオデジャネイロ、ミナスジェライス地区で勝利した。
社会民主党のネベス氏は、米国、外資企業、巨大ビジネス家の支持を得て、南ブラジル、経済の中心地であるサンパウロ市を含めた南東ブラジル地区で勝利したが、最終的に、僅かの票でネベス氏は、敗戦した。
ルセフ氏の演説
ルセフ氏は、今後、ブラジル全体の統合を国民に求め、変化を必要とする改革の推進を約束した。
2010年の選挙よりも少ない得票率であった与党・民主労働党は、今後、議会で多くの反対政党に特権を与えざるを得なく、大多数の敵と対立しなければいけないだろうと危惧している。
評論家のルセフ政権についての意見
多数の評論家の意見では、将来のルセフ政権では、第一期の政策より、もっと保守的になるであろうと、予測している。農地改革の政策は進展がなく、ブラジル各地で、労働者のストライキ運動が起こり得るであろうと見ている。
外交政策では、より右派に傾き、左派のベネズエラ、キューバ、ボリビアの国々から距離を置きながら、米国との関係を改善していくであろうと予見している。
窮地のルセフ政権
ブラジルは、経済的不景気に入り、GNPも落ち込んでいる。社会的不平等は上昇し、インフレーションも進んでいる。
国営石油大手ペトロブラス社との汚職スキャンダルも尾を引きずり、2期目、ルセフ政権は、窮地に落ちっている状態からのスタートとなるだろう。

WORKERS WORLD
http://www.workers.org/World Affairs Council
http://www.worldaffairs.org/