ブラジル・アルゼンチンでモンサントと協力
住友化学株式会社(住友化学)は9日、ブラジル・アルゼンチンにおける雑草防除について、アメリカのモンサントと業務提携を行うことで合意したと明らかにした。
販路拡大と製品の普及にプラス
今回両社は、南米2カ国の農作物を保護する上で行われる雑草の防除に関する分野において、長期的な協力を行うことで一致。住友化学では今後、ブラジルにおいては「Sumisoya」、アルゼンチンにおいては「Flumyzin」というブランドのもと、モンサントを通じて除草剤のフルミオキサジンを新たに販売することとなり、販路の拡大が期待されるという。
また今回の提携により、モンサントの提供する雑草防除の体系に住友化学のフルミオキサジンが新たに組み込まれる。住友化学によればこれらの取り組みを通じて、雑草防除体系において推奨される除草剤を、より多くの農家が使用できるようになるとのことだ。
住友化学、提携通じ南米展開を強化へ
モンサントは除草剤ブランドの「Roundup」製品と、同剤への耐性を有する遺伝子組み換え作物「Roundup Ready」の種子をセットにした雑草防除体系「Roundup Ready PLUS」を提唱している。
2010年より、アメリカではこの防除体系に住友化学の子会社、ベーラント U.S.A.の製品群が新たに加入。Roundup製品を補う形で作用することで、防除の難しい雑草の抑え込みに貢献してきた経緯がある。
住友化学は昨年、アルゼンチンにおける子会社の支店を新たに開設。農薬事業に関し、南米を重点地域と位置付けての体制強化を進めている。同社ではモンサントとの提携を通じ、今後南米におけるさらなる展開を図りたいとしている。

住友化学株式会社 ニュースリリース
http://www.sumitomo-chem.co.jp/newsreleases/docs/20141209