合弁企業の売却計画
シティグループはブラジルのクレジットカード事業が不振である為、エラボン社(USバンクの子会社)との合弁企業「Elavon do Brasil」をブラジル民間最大手のイタウ・ウニバンコ銀行に売却する計画を進めていると報じられた。
合弁企業はブラジル市場にてトラクション(牽引力)を失った状態であり、市場シェアは僅か1%である。
合弁企業の資金問題
今年6月の財務諸表にて、合弁企業には1億9500万レアルの負債があると報告されている。所有株式を売却しても、資金は減少する状態である。
合弁企業は、新たな資金として約2億レアル(3550ポンド)が必要であると推定されるが、シティグループは、ブラジル国内での資金獲得は予定していないと述べている。しかしながら、ブラジル中央銀行によると、合弁企業はアメリカの銀行より資金提供を断られたという。
シティグループのブラジル市場シェア
地元金融企業が市場シェアを拡大する一方、ブラジル市場におけるシティグループの事業規模は縮小傾向であった。
シティグループは、ここ3年間、地元金融企業より市場シェアを獲得する為、富裕層に対する個人取引と法人取引に限定していたと述べている。サンパウロとリオデジャネイロに支店を構え、富裕層向けの小口金融に力を入れてきたが、事業は思わしくなかった。
現在、市場シェア90%は上位6企業が占め、そのうち外資系金融企業はバンコ・サンタンデール・ブラジル(スペイン)1社であるという。
ブラジルの金融市場において、外資系金融企業は地元企業に太刀打ちできない。今年初めには、HSBCホールディングスがブラジル市場より撤退した。ブラジルの小口金融事業は、フランチャイズ費用などの面より新規参入・事業拡大は難しいと言われる。
(画像はシティグループHPより)

REUTERS
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