DDBワールドワイドによる買収
世界最大級の広告代理店オムニコムグループであるDDBワールドワイド(広告事業、マーケティング・ネットワーク事業)は、ブラジル最大手の広告代理店であるグルーポABCを買収すると発表した。買収額は、2億6500万ドル(10億レアル)と推定される。
数年に亘り、グルーポABCとオムニコムグループはパートナー関係にあった。今回の買収により、世界の広告業界にて強固な地位を築けるという。なお、グルーポABCは買収案を承認した為、2016年第一四半期を目処に買収が完了する見込みである。
グルーポABC買収後の計画
DDBワールドワイド最高経営責任者のチャック・ブライマー(Chuck Brymer)氏によると、ブラジルは、マーケティング・コミュニケーション市場が世界有数の規模を誇るという。
DDBワールドワイドは、当初、グルーポABCをサンパウロ証券取引所にて上場させ、ブラジル広告業界初の上場企業にする計画であった。しかしながら、株式市場を含めてブラジル経済は深刻な不況状態であり、グルーポABCの上場化は非現実的とも考えられる。
グルーポABCについて
グルーポABCは、2002年、DDBワールドワイド創設者ニザン・グアナイス(Nizan Guanaes)氏と最高経営責任者のグガ・ヴァレンテ(Guga Valente)氏により設立された。その後、ブラジル大手広告代理店・PR会社20社のうち、3番目に大きな代理店となった。
サンパウロを拠点とし、ブラジル全土に30代理店をもち、従業員数は2000人以上である。イタウ・イニバンコ銀行、プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)、ジョンソン・エンド・ジョンソンなど世界大手企業とクライアント契約を結ぶという。
2014年の総収入は4億300万ドルとなり、世界の大手広告代理店50社中25番目に大きな代理店までに成長した。
(画像はGrupo ABC HPより)

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