為替レート安定化のため、貨幣方針の変更を検討中
ブラジル中央銀行は、2013年6月に外国為替市場への介入を実施した。
2013年10月(国際金融市場の混乱)以降、ブラジル中央銀行はローカルカレンシー(自国通貨)の信用度を保つため、ブラジル通貨レアルの価値が下がった場合に備え、投資家に対してヘッジ・オプション(オークション・競売)を与えている。
しかしながら、投資家はレアル価値の著しい低下を抑制し、インフレを助長することが目的ではないかと疑心的である。実際のところ、ブラジル中央銀行はレアル価値の上昇を防ぎ、国外流出を抑制している。
そのため、ブラジル中央銀行は為替レート安定化のため、貨幣方針の変更を検討しているという。
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為替市場におけるレアル価値
連邦準備銀行が通貨スワップ協定に基づく外国中央銀行に対する供給資金(ドル)の縮小を検討する一方で、レアル価値は安定している。一時は1ドル2.45レアルにまで下がったが、1ドル2.30レアルまで回復した。
現在、1ドル2.20レアル超、ロールオーバー(取引残高の繰り延べ)は順調に進まず、為替相場は不安定になりつつある。多くの経済アナリストは、レアル価値の管理のために、ブラジル中央銀行がロールオーバー額を調整する必要があると考えている。
5月末無効の195000契約のうち、更新見込みは100000契約であり、通貨スワップ協定に基づく未払い額は86.9兆米ドルと見積もられている。(6月2日無効:9.7兆米ドル、ロールオーバー見込み:4.6兆米ドル)
為替市場における利子率の引き上げ
2013年初め時点、利子率は7.25%から11%となったものの、ブラジルは貿易赤字に面していた。
4月以降、ブラジル通貨当局はインフレ沈静のために利子率を引き上げたが、年間インフレは2014年に政府目標範囲の上限値、6.5%足らずで終わると予想される。(政府目標は4.5%)
高い利子率により外国の投資家はハイリターンで投資可能となり、エマージング・マーケット(新興成長市場)への投資傾向は少なくとも今後1年は続くという。
また、ブラジル中央銀行は、370兆米ドルを超える外貨積立の国外流出を避けるために、先物取引市場にてドル直物取引(現物取引)実施を検討している。

Blog Wall Street Journal
http://blogs.wsj.com/economics/Brazil Central Bank
http://www.bcb.gov.br/?ENGLISHブラジル中央銀行
http://ja.wikipedia.org/wiki/