インターネットに関する法案可決
ブラジル議会では2011年から長期に渡り、インターネットに関する法案(「インターネット憲法」)について議論され続けてきたが、4月22日、ブラジル上院にて満場一致で可決された。翌23日にはジルマ・ルセフ大統領が法案に署名し、法案成立に至った。
この法律は「the Marco Civil da Internet」あるいは「the Marco Civi」と呼ばれ、インターネットの基本的人権に関する宣言(Internet Bill of Rights)、インターネットに関する法律を定めているという。なお、法律施行は7月である。
(画像はwikipediaより)
インターネット憲法‐the Marco Civi
「the Marco Civi」では、インターネットへの平等なアクセスが保証され、ブラジル国内ユーザーのプライバシーは保護される。また、メタデータ(データに関連する情報)は一定量に制限されるものの、ユーザーはインターネット上での言論・内容の自由が認められる。
専門家は、この法律を『ユーザー、政府、企業の権利と義務の均衡』『オープンで分権的なネットワークの保証』として高く評価しているという。
インターネット憲法‐個人情報保護法
ブラジル議会では「the Marco Civi」の検討と同時に、インターネット上における個人情報保護についても議論し続けてきた。
個人情報保護において、裁判所の要請を除き、第三者に対する個人情報の開示はユーザーの合意を必要とする。また、接受国のデータ保護体制が十分でない限り、ブラジル国外へのデータ移行を禁ずるとも言及されている。
しかしながら、法案を可決するため、企業に対して国内ユーザーに関連するデータを国内サーバーに限定して保存するよう求める条項は除外された。海外サーバーに国内ユーザーに関連する情報が保存されている場合、企業はブラジルの法律と裁判所に従う義務がある。
ブラジル議会では、「the Marco Civi」の立法後、個人情報保護法について取り上げる予定だという。

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