
PSA・プジョーシトロエン社は7月17日、2014年上半期の決算を発表した。以下に上半期の注目すべき出来事を載せ、南米での同社の業績、そして世界における同社の下半期の展望を見ていく。
2014年上半期の注目すべき出来事
・全世界合計で154万1000台を販売、5.5%の成長
・ヨーロッパで11.7%、中国と東南アジアで27.7%の売り上げの上昇
・ヨーロッパでは12.1%のシェア率
・プジョー308、2008、301及びシトロエンC4ピカソ、C-エリーゼの販売の好調
・プジョー108及びシトロエンC1、シトロエンC4カクタスの売り上げの好スタート
・21.2%のシェア率上昇を記録し、ヨーロッパにおけるキャンピングカー市場のトップに
・平均排出ガス量を111.8g/kmに抑え、ヨーロッパで業界のリーダーに
南米:生産方式の見直しと採算性を優先
南米では、自動車市場全体で9.2%の低下であり、グループでは26.8%低下の10万7000台の売り上げであった。シェア率は4.6%である。
この状況は自動車市場の縮小を意味し、特に同社がシェア率15.5%を維持し業界のトップの一つとなっている、アルゼンチンにおいて顕著である。また、地域通貨の価値上昇の悪影響も受けている。
ブラジルでは、市場自体が縮小し、競争が激化していく中で、グループ全体の売り上げは22.1%低下した。
アルゼンチンでは、通貨であるペソの切り下げ、「贅沢品」と指定された商品への課税、輸入自動車への厳しい規制(同社がセグメントBモデルの乗用車をアルゼンチンへ輸出する拠点である、ブラジルの自動車を含む)に直面しつつも、グループ全体の売り上げは、33.8%の低下にとどまった。
この地域においては、同社は「Back in the Race」と呼ばれる戦略の一環として、コストパフォーマンスの上昇を実行している。
同社のブランドであるプジョー、シトロエン、DSにおいて、同社はコストパフォーマンスの最も良い製品に的を絞り、製品と価格に対するポジショニングを改善した。優先事項として、生産方式の見直しとその採算性が挙げられる。
2014年下半期の同社の展望
下半期では、同社は傘下である3つのブランドの区別化、そしてシェアの拡大を図るために、より世界向けの製品の開発を続ける予定である。
立て続けに行われた製品発表により、同社は価格におけるポジショニングを改善できると予想している。
プジョー108、シトロエンC1、シトロエンC4カクタスの発表、そして近々行われる、ヨーロッパで発売予定のプジョー508、中国で発売予定のSUV 「DS 6WR」とプジョー408の発表を含めて、上記の予定を達成し、ブランドの存在感を世界に見せつける計画である。
今年、中国市場では約10%、欧州では約3%の成長を見込んでいる。南米とロシア市場ではそれぞれ、7%、10%の低下を見込んでいる。
2014上半期の決算発表において、同社の執行役会の長であるCarlos Tavares氏は、こう述べている。「上半期に関しましては、我が社が世界において大躍進しましたことを大変光栄に思っております。
「Back in the Race」という我が社のプランにおいて、最初の成果を出しました。世界全体の売上額が5.5%上昇していることが、それを証明しています。しかし、慢心せず、我が社の指針に従うのみです。なぜなら、我が社の外の状況は、ヨーロッパ、南米、ロシアを中心に、常に不安定なのですから。」

PSA・プジョーシトロエン社
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