チリとアルゼンチンにおけるリンゴ生産・輸出事情
近年、チリは世界的なリンゴ輸出大国となり、生産量・輸出量ともに増加傾向にある。一方、アルゼンチンのリンゴ輸出量は減少している。
「リオネグロ・ネウケン・フルーツ生産者連盟(Federation of Fruit Producers or Rio Negro and Neuquen)」のラウル・ファラガット氏(Raul Ferragut)によると、チリのリンゴ生産者はチリ政府より多大な支援を受け、生産者の税金負担額も少ないという。(1キロ当たり0.14セント)
また、チリのリンゴ産地は深い霧が発生するため、大きなサイズのリンゴを生産することは困難である。チリ産リンゴは小ぶりであり、アルゼンチン生産者にとっては出荷対象外のサイズとなるが、小さなリンゴのほうが輸出需要は高かった。
小ぶりなチリ産リンゴは大ぶりなアルゼンチン産リンゴの市場シェアを上回り、輸出量は増加傾向にある。
(画像はイメージです)
アルゼンチン産リンゴ市場
ファラガット氏は、アルゼンチンのリンゴ生産者は、主に、国内市場への出荷、ブラジルへの輸出に焦点を当てていると述べている。国内市場やブラジル市場において、アルゼンチン産リンゴは高値が付くという。
アルゼンチンでは気候の理由より高品質な「フジ」は栽培不可能なため、「レッド・デリシャス」「ガラ」「ピンク・レディ」を栽培している。かつては、「グラニースミス」が盛んに栽培されていたが、栽培が難しい割にプロフィット・マージンが悪いため、現在、生産量は減少している。
一方、アルゼンチンは農業に適した気候であり、乾燥した気候より害虫被害も皆無であり、使用する農薬は最小限に留められるという。アルゼンチン産リンゴは、無農薬にちかいという商品価値を持っている。

Fresh Plaza
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