JBIC、MODECらに融資
株式会社国際協力銀行(JBIC)は17日、三井海洋開発株式会社(MODEC)ら日本企業4社、およびオランダ王国法人Carioca MV27 B.V.(CMV27)との間で、最大およそ564百万米ドルの貸し付けを行うと発表した。
今回の貸し付けは三菱東京UFJ銀行ら他6行との協調融資となり、MODECらが関与するブラジルの油田開発関連プロジェクトへの融資となる。6行合わせての融資総額はおよそ1,128百万米ドルとなる見通し。
MODECら、傭船サービスでブラジル油田開発に関与
リオデジャネイロ沖合に位置するCarioca鉱区の権益を保持する国営石油会社、Petróleo Brasileiro S.A.(ペトロプラス)らでつくるコンソーシアムは、FPSO(Floating Production Storage and Offloading System、フロート式の原油処理設備)に関する長期傭船サービス事業をオランダの王国法人、Guara B.V.へと提供している。
今回融資が行われるのは、このGuara B.V.に対するMODECとCMV27の共同事業に対してであり、リースや運転、保守点検などを含めた傭船サービスを提供する。
計画ではまず、MODECが水深2,000~3,000メートルに対応したFPSO1基を建造。次いでこれをCMV27が運用し、ペトロプラスの事業へ与するかたちでGuara B.Vへサービスを提供する予定となっている。
JBIC、日本のエネルギー分野を支援
近年、南米では大型油田・ガス田の発見が相次いでおり、世界的な注目を集めている。また、日本近海ではメタンハイドレート産出への期待が高まっており、国内外からのエネルギー確保へ向けた道筋づくり、およびそれに要する技術の蓄積が不可欠となっている。
JBICでは今回のプロジェクトに対する貸し付けを通じて、日本のエネルギー事業者が技術的ノウハウを強化できる状況づくりや、日本の安定したエネルギー資源の確保に貢献したいとしている。

株式会社国際協力銀行 プレスリリース
http://www.jbic.go.jp/ja/information/press/press-2014/0718