日本農薬、シプカムアグロと資本業務提携
日本農薬株式会社は8日、ブラジルのSipcam Agro S.A.(シプカムアグロ)との業務提携を発表した。
今回の業務提携は、シプカムアグロが発行済み株式の半分を日本農薬へ譲渡する資本業務提携。日本農薬では実際の株式取得について、9月上旬を予定しているという。
シプカムアグロの親会社提案、日本農薬が承諾
シプカムアグロはイタリアの農薬会社Sipcam S.p.A.(シプカム)の子会社で、昨年12月期の決算における売上高は約3億2500万レアル(約137億円)。日本農薬は以前より親会社のシプカムとオーストラリア・ヨーロッパ圏で販売協力を行っていた。
かねてブラジル進出を模索していた日本農薬に、今回シプカムがシプカムアグロの株式譲渡を提案。日本農薬では事業戦略のマッチングや将来の事業創造で期待が持てる点などを踏まえ、出資を決定したという。
日本農薬、企業の拡大図る
正式な手続きが終了次第、シプカムアグロは社名をSipcam Nichino Brazil S.A.と改め、日本農薬から役員を派遣しての共同経営をスタートさせる。日本農薬では製品の販売をはじめ、現地での経営・協力体制を早期に確立させたいとしている。
成長を続けるブラジルの農薬市場は昨年、市場規模が1兆1千億円に上り、さらなる伸びも期待されている。日本農薬では成長戦略と高収益を追求する観点から、今後もM&Aや企業提携をすすめ、事業の拡大を図りたい考えだ。

日本農薬株式会社:ブラジル・Sipcam Agro S.A.との資本業務提携に関するお知らせ
http://www.nichino.co.jp/files/pdf/20140808_541.pdf