日本郵船、ブラジルの油田事業で用船契約結ぶ
日本郵船は16日、出資先のクヌッツェン・エヌワイケイ・オフショア・タンカーズ(KNOT)を通して、ブラジル・シッピング・ワン・リミテッドと石油運搬用タンカー2隻の定期用船契約を締結したと明らかにした。契約の開始は2016年の第4四半期からとなる見通しだ。
シャトルタンカーを提供、ブラジル油田での業務に貢献
ブラジル・シッピング・ワン・リミテッドは、ブラジル海域で油田権益を保有するイギリスのガス会社ブリティッシュ・ガスの子会社。今回の契約は、同社がブラジル近海の油田で採掘した石油を海上で積み込む作業と、その石油を陸上の石油基地まで輸送する作業を繰り返し行うシャトルタンカーを提供するものだ。
タンカー2隻は重量15万8000トンの現代重工業製で、アンカー無しでも洋上での定位置保持を実現するダイナミック・ポジショニング・システムを搭載。今回この2隻に関する契約が成立したことで、KNOTの有するシャトルタンカーは計30隻となった。
日本郵船、未来志向で海洋事業を展開
日本郵船は“More Than Shipping 2018~Stage2 きらり技術力~”と銘打った新たな中期経営計画の元、エネルギー輸送に関して先を見据えた事業を展開しており、今回の契約も最長で20年間継続される予定となっている。
同社では経済的かつ安定的なエネルギー輸送を目指し、今後もシャトルタンカー事業など各種海洋事業への関与を世界各地で進める考えだ。

日本郵船 ニュースリリース
http://www.nyk.com/release/3131/003453.html