電通、ブラジルで広告会社の株式を100%取得
株式会社電通(電通)は12日、ブラジルの広告会社OOH Plus Participacoes Ltda(OOHプラス)の株式100%を取得することで株主側と合意したことを明らかにした。
買収後は自社ブランド傘下へ編入
電通は現在、ブラジルにおける総合広告会社ブランドとしてDentsu Brazil、NBS、mcgarrybowenを、デジタル領域のサービスを提供するブランドとしてiProspect, Isobar、LOV、Amnet、Copernicusをそれぞれ展開している。
一方のOOHプラスは2010年、屋外・交通広告(Out of Home Media、OOH)領域に属する3つの広告会社が統合を行い設立された持ち株会社で、独立系のOOH広告会社としては現地最大級の規模だ。
そのOOHプラスは買収以前に、存続会社をPlusmediaとするグループ内再編を実施していた。今回の買収に際し、PlusmediaはPlusmedia Posterscopeへと改名。その上で、電通グループのOOH領域を専門とするグローバル・ネットワーク・ブランドPosterscopeのネットワーク傘下に組み込まれる計画となっている。
電通、OOH領域の強化に期待
OOHプラスは多くの他社が行っている広告枠の確保ではなく、OOH広告の戦略プラニングから広告制作、広告枠の確保から出稿までのあらゆる広告コミュニケーション・サービスを一貫して手掛けることで、顧客から高い評価を得ている。
電通では従来、OOH領域を総合広告会社で取り扱っていたが、今回の買収を通して同領域の大幅な強化が見込まれているという。
高成長見込めるブラジル 今後も事業を強化
電通グループのCaratが今年9月に発表したところによれば、ブラジルの広告費は2013年に前年比で7.1%増加。一方OOH広告費は21.8%と高い成長率を示しており、来年も12.0%の成長が望めるとしている。
電通では今回の買収により、ブラジルにおける顧客は100社、グループ従業員数は1,400名を超える規模となる。同社では今後、南米に展開するグループ各社との協力関係を強化し、ブランド力の向上と事業の強化に努める構えだ。

株式会社電通 ニュースリリース
http://www.dentsu.co.jp/news/release/2014/1212-003901