ブラジルに工場新設、現地生産を強化
ドイツの高級車ブランドメルセデス・ベンツが、ブラジルでの生産力強化に乗り出す。同社は5日、ブラジル・アイラセマポリスで新工場の着工式を実施した。
ブラジル市場の伸びに対応
ダイムラー傘下のメルセデス・ベンツでは今回、新工場の建設に計5億レアル(およそ215億円)を投じ、2016年の第1四半期からメルセデスベンツ“Cクラス”、同年中頃からはSUV車“GLA”の製造をそれぞれ開始する。
ブラジルで生産された各モデルは、同国内をはじめとする南米諸国で販売される予定だ。同社によれば、年間での生産台数は2万台を見込んでいるという。
ダイムラーでメルセデス・ベンツ事業部取締役を務めるMarkus Schafer氏は、着工式でブラジル市場が急成長を遂げていることに言及。新工場はこうした市場の伸びに呼応するとともに、顧客の要求に対するより柔軟な対応を可能にするものだとし、工場新設の意義を強調した。
新工場はマンパワーがカギに
また今回の新工場設立に当たり、同社は現地で約600名の従業員を新たに雇用する。ここにサプライヤーなど関係先を含めると、工場新設に伴う雇用の創出は約3000名規模に達する見通しだ。
Schafer氏によれば、新工場におけるオートメーション化の度合いは他の工場に比べて低く抑えられるという。同氏はこの方針について、工場全体での柔軟性を高めることが目的だと説明。人力にフォーカスしたこの姿勢こそが、同社の将来へ向けたトレンドであるとした。
(画像はダイムラーGlobal Media Newsroomより)

ダイムラー:Global Media Newsroom
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