ジェムアルトのソリューションでセキュリティ向上へ
デジタルセキュリティ関連サービスを提供するジェムアルトは27日、ブラジルのバンコ・ド・エスタド・ド・リオ・グランデ・ド・スル(バンリスル)が同社の“Ezio(R)マルチチャネル認証ソリューション”を導入したと発表した。
国内で広がるモバイルバンキングに対応
ブラジル銀行連盟による2013年の調査では、モバイルバンキングの利用があらゆる層で増加しており、その成長率は184%を達成。これに加え、インターネットやモバイルバンキングでの取引件数が支店やATMなど実店舗の取引件数を上回るなど、ブラジル国内ではモバイルバンキングサービスが急速な拡大を見せている。
こうした国内の状況をうけ、ブラジルの大手金融機関であるバンリスルはジェムアルトのソリューションを導入し、サービス利用上の安全性確保に努める方針だ。
携帯端末からの高セキュアなアクセスを実現
同行では390万人の全顧客を対象に、汎用性の高い“Ezioプラットフォーム”を用いての銀行取引を提供する。このプラットフォームのサーバー上ではバックエンドでの認証が行われ、同行のオンラインおよびモバイルバンキング業務上の安全性を高める仕組みとなっている。
また今回バンリスルでは、先進的なセキュリティ基準を備えたうえで、携帯電話やタブレットを認証デバイスへとして用いることのできるアプリケーション、“Ezio Mobileトークンアプリケーション”も合わせて導入し、モバイルバンキングのシステムに統合。
これと並行してワンタイムパスワードとトランザクション署名の生成も活用することで、顧客が各自の携帯端末でシームレスなユーザー認証を行い、銀行取引全般にアクセスできる環境を実現している。
システムへの統合でサービス向上へ
バンリスルでITセキュリティの管理にあたるJorge Krug氏は今回の導入について、業界の先端をリードするうえで有効なソリューションであると説明。同行のモバイルバンキングソリューションへジェムアルトの技術を統合することで、顧客体験の向上と業務の合理化がもたらされるとした。
またジェムアルトのHerve Bayle氏は、同社ソリューションがバンリスル側のシステムにうまく統合されることで、取引の簡素化と安全性向上が期待できるとの見解を表明。ブラジル国内で急速に広まっているモバイルバンキングの利用に対し、バンリスルは同社のソリューションを取り入れることで、これにうまく応えることができるであろうとの認識を示した。

ジェムアルト プレスリリース
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