YPFB、シェールガス資源の調査開始
YPFB(ボリビア国営石油会社)は、今年初めに、ガス鉱床の調査を開始し、ボリビア国内に点在するシェール層のガス資源が眠っている可能性を発表した。
現在、アルジェリアの国営石油会社YPFに、シェールガスのサンプル採取依頼を委託している。さらに、ボリビアのチャコ州にあるシェールガスの調査と採掘技術の提供を含めた契約を取り交わしていたことが明らかになった。
この契約には、水圧破砕法を利用してもよいかどうかの項目はなかったが、すでに水圧破砕法を用いてシェールガス採掘を行った模様。
水圧破砕法の環境汚染問題
ボリビアでは、水圧破砕法(フラッキング)を用いてのシェールガス採掘に関する法律は現在なく、物議が講じられている。同国には、炭化水素法という法律はあり、規制下においてガス採掘に門戸が開かれている。
反フラッキング運動家は、水圧破砕法に使用される膨大の量の水は、毒性のある化学物質が使われており、地下水を汚染すると指摘している。
もしボリビアが、48兆立方フィートのシェールガスを採掘すれば、2420億リットルの水が永遠に汚染され、26億トンの二酸化炭素が排出されるだろうとしている。
ボリビアの富は、ガス資源
ボリビア政府の歳入は、ガス資源に大きく依存。国内のガス消費は、膨らんでおり、19カ所のガス開発施設が建設予定となっており、隣国のアルジェリアとブラジルにガスを供給することが、すでに約束されている。
このままの消費を継続すると、2026年には、ガス資源が枯渇すると予測されている中、シェールガスという産業が浮上してきた次第である。
母なる大地の権利法、有効となるか
2010年、ボリビア政府は、母なる大地の権利法を公布した。この法律を発行したモラス大統領は、国民に支持されているが、今回のシェールガス採掘に関しては、疑問符が投げかけられている。
母なる大地の権利の内、一つに、汚染から水を守ることが約束されているが、フラッキング法の採掘は、この法律に合致しないであろう。
ボリビアは、この権利法に合致する新しい代替えエネルギーを模索することを求められている。
(画像はWikipediaより引用/Photo:by
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