連結子会社の出資先で財政状況が悪化
株式会社IHI(IHI)は6日、ブラジルの連結子会社であるJAPAN EAS INVESTMENTOS E PARTICIPACOES LTDA(JEI)の出資先であるEstaleiro Atlantico Sul S.A.(アトランチコスル造船会社、EAS)の財政状況悪化に伴い、90億円の特別損失を計上すると発表した。
ブラジル経済の混乱が大きな影響
EASは投資目的会社であるJEIから33.3%の出資を受けており、IHIの持分法適用会社に該当する。そのEASではブラジルの経済混乱などによって経営環境が悪化しており、これに伴う財政状態の悪化について、回復のメドが立たない状況に陥っているという。
IHIではこうした状況を鑑み、JEIへの出資における同社保有の60.4%分について、個別決算で減損処理をする必要があると判断。関係会社出資金評価損で62億円、関係会社損失引当金繰入額で28億円の、合計90億円となる特別損失を計上することとなった。
連結決算でも53億円の損失
また連結決算ではEAS がIHIの持分法適用会社であることにより、少数株主負担分控除後の額で53億円を、個別決算における特別損失の計上に沿う形で損失として認識するとのことだ。
なお2015年3月期通期の連結業績見通しについて、同社では想定よりも円安で推移した為替相場の影響、および今年3月21日に発生したトルコ・イズミット湾横断橋での事故による影響などを勘案し、今のところ精査中であるとしている。

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