クチンスキ氏対フジモリ氏、6月に決戦投票へ
第一回ペルー大統領選では、80パーセント以上の投票率となり、今週の4月19日、最新世論調査によると、中央左派で立候補しているケイコ・フジモリは、43.6パーセント、クチンスキ元首相は、41.5パーセントの支持を得ている。
僅かにケイコ・フジモリがリードしている模様だ。上位2位のクチンスキ氏とフジモリ氏の接戦は、6月の決戦投票まで持ち越す予定である。
前大統領アルベルト・フジモリの影
ケイコ・フジモリの父親、アルベルト・フジモリは、25年の禁固刑で現在服役中である。
一部の国民は、反乱を抑える為、虐殺を指示した大統領に関わる者を支持できないと強い不信感を抱いており、父親同様の独裁的政治が行われることを危惧している。
一方で、アルベルト・フジモリの行った市場開放的な政治を支持している国民も一定数存在し、ケイコ・フジモリの票に良い影響を与えている。
両大統領候補者の目標
右派であるクチンスキ氏は、投資家へ市場開放を推進していくことを約束しており、ケイコ・フジモリ氏も同意見である。
クチンスキ氏の経済発展に力を注ぐ方針は、投資家からの強い関心を集めている。ケイコ・フジモリは、25年の市場開放政策を約束しており、開かれた経済発展が期待されている。
犯罪、貧困層の減少、福祉制度の充実を望んでいる多くの国民は、経済発展に希望を抱いている模様だ。
右派の候補者に懸念
左派の多くの国民は、両者の市場開放推進政策は、多国籍企業を介入にさせ、環境汚染を軽視した鉱山開発が突き進むのではないかと、強く懸念している。
ウマラ前大統領は、"金ではなく、水"をスローガンに大統領就任したが、就任後は、鉱山開発を押し進め、環境汚染を引き起こした。
ケイコ・フジモリ、クチンスキ氏、両者とも、環境を配慮した上での採掘を進めることを約束しているが、左派の国民は、前例が再現されることを懸念している。
(画像はWikipediaより/Photo:by
Athenchen)

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